毒をためる

(c)hikarusasaki-IMGP6230事務所はいまドクダミが満開です。初夏の野草のなかでも指折りのうつくしさですよね。僕はこの記事のために調べて始めて知ったのですが、ドクダミは日本だけでなく、中国、ヒマラヤ、東南アジアにも分布しているのだそうです。すっかり日本のものと思っていました。

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事務所の北側に幅をきかせるこのドクダミたちをながめながら、そうかヒマラヤにも咲いているのか、と思うとなんだか山からの風が一瞬ほおをなでるかのようで、大いにひろびろとした気持ちになりました。

さて、ドクダミという名前について。
これは「毒矯み」、つまり、毒を矯正する意味から来ている、と本にあります。

ふむ…と思いつつも、この「矯み(だみ)」言葉を、漢和辞典を引いてみると、「矯」「キョウ/ためる」とあります。

「矯める」の意味はというと、
1. 曲がっているものをのばしたり、まっすぐなものを曲げたりして形を整える。「枝をー」
2.悪い点などを改める。矯正する「悪習をー」
3. じっとして、ねらいをつける「銃を矯めて撃つ」
(角川必携国語事典)

なるほど。「ためる」という語感にそんな意味もあるのだなあ。枝を矯める。毒を矯める。

そんな「ドクダミ」。別名は、十薬(ジュウヤク)などさまざまあります。十薬、はたくさんの薬効があるということと、と十字型の花と両方かかっているのかなあ。うまいですね。
他にも各地でいろいろに呼ばれているようで、おもしろいので『野草大百科』(北隆館)から書き抜いてみます。
「イシャコロシ、ウマクワズ、ガイロッパ、カミナリノヘソ、ゴゼンシリヌグイ、ジゴクソバ、ジュウヤク、ジョロウグサ、シンダモングサ、テクサレ、ドクダメ、ドクダンソウ、ヘクソカツラ、ヤクビョウグサ、など」
…なかなかですよね。あの独特の匂いからの発想なのか。標準和名のドクダミもなかなかに強い語感ですし、新しい名前を考えてみたいな、と思いました。

肝心の薬効はさまざまで、例えばヤマケイの図鑑では「解毒、解熱、利尿、むくみ、動脈硬化、痔、便秘、蓄膿症」とあります。ほかにも切傷、虫刺されなどにも効くとか。十薬の名前で、漢方薬や医療品原料にもなっているそうです。

今年はドクダミ茶をつくってみようかな。
(sesen)

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参考資料:『野草大百科』北隆館、『地域生物資源活用大事典』農文協、ヤマケイポケットガイド『薬草』

 

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